XMの最大レバレッジは888倍と海外FX業者の中でも、比較的高いレバレッジだ。国内業者の25倍と比較するとさらに優位性が明らかになる。
もちろんこのハイレバレッジが魅力でXMを利用している投資家も多いが、このレバレッジはどのように扱えばいいのだろうか。
一歩間違えればリスクは高いが、決して恐れるものではないし、むしろトレードを優位にしてくれるものなのだ。
XMのレバレッジとは?
FXでは、投資資金を「証拠金」という形でFX業者に預け、証拠金の範囲内で取引を行う。
証拠金にレバレッジ(てこ)をかけることで、本来より多くの通貨量が取引可能になる。
国内業者は25倍がMAXだが、XMは実に888倍のハイレバレッジをかけることができる。
これも、国内FX業者と比べてXMが優位になる理由の一つだ。
XMのレバレッジの大小は、損益には影響しない
「ハイレバレッジにすると損失もおおきくなりそう」
と感じられるかもしれないが、
レバレッジが高いからといって、それは損益には直接関係はしないのだ。
XM(レバレッジ888倍)とヒロセ通商(レバレッジ25倍)を比較してみよう。
証拠金は10万円
ドル円で1万通貨の取引をし、10pipsの損切りになったと仮定する。
この時に出る損失は、XMもヒロセ通商も、同じ1,000円だ。
レバレッジが大小で、損失が変わるわけではない。
損益は、ロット数(取引通貨量)と値幅(pips)、通貨換算レートで計算されるため、レバレッジは関係しない。
■XMのレバレッジの大小で変わってくることとは
それでは、レバレッジによって何が変わってくるのだろうか。
答えは
「最大でどれくらいのロット数で取引できるか」
「ロスカットまでどれくらいの値幅を耐えられるか」
の2点だ。
ここで、「証拠金10万円でドル円の取引」を行うと仮定する。XM(レバレッジ888倍)とDMM.com証券(レバレッジ25倍)ではどれくらい変わってくるだろうか。
・XM(レバレッジ888倍):80万通貨
・dmm.com(レバレッジ25倍):2.5万通貨
こうやってみると同じ証拠金の条件下でも取引通貨量には30倍以上の差になる。これで、レバレッジの大小は、取引時の損益には関係せず、取引通貨量に関係するのがおわかりだと思う。
XMのレバレッジコントロールは、ロット数の調整で行う
よく「レバレッジコントロール」と耳にするがどういったものだろうか。
ただ、レバレッジのコントロールをやりようがないのが現状だと思う。FX取引の現場では、注文する時に私たちができることは、せいぜいロット数と注文方法だけだ。
エントリーごとにレバレッジを変更して調整したりすることはできない。
レバレッジコントロールの意味は、「証拠金に対してのロット数をコントロールする」と考えればいいだろう。
つまり証拠金に対して必要以上の大きなロット数にするとリスクが伴うということなのだ。
証拠金に対してロット数が大きい状態=「レバレッジが高い」といえる。
ということは、正しいロット数で取引する以上は、最大レバレッジが888倍でも全く問題ない、ということだ。
XMの口座レバレッジと、実効レバレッジの違い
XMの最大レバレッジは888倍だが、すべての取引で「888倍」でなければいけない、というわけではない。というのも口座レバレッジと、実効レバレッジは異なるものなのだ。
口座レバレッジとは、XMリアル口座を開設した時に設定する、その口座の最大レバレッジのことだ。XMであれば最大レバが888倍となる。
対する実効レバレッジとは、保有ポジションに対し、どれくらいのレバレッジがかかっているか、ということ。
XMでは、888倍のハイレバレッジばかりが注目されてしまう。確かにMAXレバの活用で、少ない証拠金でも大きい取引通貨量を動かすことができる。
しかし、 証拠金が大きくても、少ない通貨量でのトレードも可能だ。
証拠金に対してのロット数がちゃんと抑えられていると、実効レバレッジは低く抑えられていることになる。
取引はいきあたりばったりで行ってはいけない。万が一ロスカットの際の損失の計算をあらかじめしておき、そこからロット数を割り出せば、適切な実効レバレッジが自然に算出されるはずだ。
XMの888倍ハイレバレッジのメリットとデメリット
XMのレバレッジが高いこと=善のようにいわれがちだが、当然メリットとデメリットがある。
・レバレッジが888倍と高いことのメリット
レバレッジが高いと、その分利益や損失が増えるということではなく、必要証拠金を小さくし、証拠金維持率を高くできる。
証拠金維持率が高いメリット
少ない資金からでも取引を行える
証拠金に対して大きなロットが張れる
ロスカットされにくい
つまり多額の資金がなくても、数万円の証拠金から1,000通貨以上の取引が可能なのだ。
・レバレッジが高いことのデメリット
デメリットは、証拠金に対して大きいロットでの取引ができてしまうことがあげられる。
証拠金に対してロット数が大きい場合は、突発的な値動きがあるとすぐにロスカットされるケースが多い。これは自分の中で、トレードシナリオをしっかりと作ることで対処できる。
適切なロット数とは、損失の可能性と証拠金の関係から逆算してみるとよい。
XMのレバレッジは口座ごとに異なる
XMは3つの口座タイプが準備されている。最大レバレッジは、口座タイプによって異なる。XMで口座開設をした際にいずれかを選んでいるはずだ。
マイクロ口座:最大レバレッジ888倍
最小で10通貨から取引できる、初心者及び少額投資用の口座。
1ロットは1,000通貨、最小で0.01ロット、最大で100ロットまでの取引が可能。
スタンダード口座:最大レバレッジ888倍
XMで一番ユーザーが多い口座。1ロットは10万通貨、最小で0.01ロット、最大で50ロットまでの取引が可能。
XM Zero口座:最大レバレッジ500倍
ゼロの名の通り、ゼロスプレッドを実現させた口座で、スキャルに適している。1ロットは10万通貨で、最小で0.01ロット、最大で50ロットまでの取引が可能。
XMで選択できるレバレッジ
口座タイプにより、最大レバレッジが異なることを確認しましたが、それぞれの口座でも、開設時には口座の最大レバレッジを変更することができます。以下の16種類のレバレッジから選択可能です。
XMで選べるレバレッジ一覧(ゼロ口座は888倍はなし)
1倍、2倍3倍、5倍、10倍、15倍、20倍、25倍、50倍、66倍、100倍、200倍、300倍、400倍、500倍、888倍
XMではどのレバレッジを選択すべきか
リアル口座開設時には、どのレバレッジがいいか迷ってしまうが、基本的には最大レバレッジを選んで大丈夫だ。マイクロ口座・スタンダード口座は888倍、XM Zero口座は500倍だ。
レバレッジが高いことのメリット
少ない資金からでも取引を行える
証拠金に対して大きなロット数で取引ができる
ロスカットされにくくなる
証拠金に対してロット過剰にならなければ、レバレッジが高くても問題にはならない。
ただし、熱くなってしまいやすい人は要注意だ。負けが続くとついつい取り返そうとしてロットをあげてしまうからである。
気持ちを落ち着かせることが苦手で、感情的になりやすい、短気で怒りやすい人は、用心のためにレバレッジを低く設定することがリスクマネジメントにつながるといえるだろう。
XMのレバレッジ規制
XMでは、通常時は888倍のレバレッジが設定可能となっている。
ところが状況によって、レバレッジが888倍以下に引き下げられるケースがある。レバレッジ規制のケースや、そして規制を解除する方法をまとめた。
XMでレバレッジ規制をされるケース
XMでレバレッジ制限がかかる条件は下記の通り。
1、有効証拠金の合計が一定額を超える
2、政治イベント等相場が荒れやすいとき
1、有効証拠金の合計が一定額を超える
XMでは口座の有効証拠金が一定の額を超えるとレバレッジ制限となる。
有効証拠金が2万ドル(約200万円)以上→最大レバレッジ200倍
有効証拠金が10万ドル(約1,000万円)以上→最大レバレッジ100倍
2、政治イベント等相場が荒れやすいとき
世界的なビッグイベント時は相場が大きく動きやすいので、レバレッジに制限がかかる。
アメリカ大統領選やイギリスのEU離脱の国民投票などは、レバレッジが50倍程度に
制限されることもある。月一の雇用統計などは制限されない。
イベント前にはXMからメールでのレバレッジ制限に関する案内が届く。
3、マイナー通貨・エキゾチック通貨の取引
マイナー通貨は流動性が低いため、値動きの大きさを考慮して、レバレッジ制限がかけられる。
50倍
EURDKK(ユーロ/デンマーククローネ) EURHKD(ユーロ/香港ドル)
GBPDKK(ポンド/デンマーククローネ) USDDKK(米ドル/デンマーククローネ)
USDHKD(米ドル/香港ドル) USDCNH(米ドル/中国人民元)
EURRUB(ユーロ/ロシアルーブル)USDRUB(米ドル/ロシアルーブル)
100倍
USDTRY(米ドル/トルコリラ) EURTRY(ユーロ/トルコリラ)
400倍
CHFJPY(スイスフラン/円) CHFSGD(スイスフラン/シンガポールドル)
XMのレバレッジ制限の解除方法
レバレッジ制限にかかってしまったときの解除方法はこちら。
1、アカウント有効証拠金を2万ドル以下にする
有効証拠金がレバレッジ制限の対象外の2万ドル以下になるように、出金を行う。
*証拠金調整はbitwalletやSTICPAYなどの利用が便利。
bitwallet、STICPAYは、オンラインウォレットのこと。手数料無料で即時入出金ができるので、証拠金コントロールがたやすい。
証拠金がレバレッジ規制の水準まで達しそうな時は、bitwalletやSTICPAYに出金し資金量のコントロールを行う。
2、XMサポートセンターにレバ制限解除を申請する
XMから出金完了メールが届いた後、XMサポートセンターにライブチャットかメールでレバレッジ制限の解除を申請する。
・口座ID
・口座資金を2万ドル以下にしたこと
・レバレッジ制限の解除のお願い
メールであれば、上記3点を記入して送信する。
XMサポート側でチェックが終わったら1~2営業日以内にレバレッジ制限解除が通知される。
ただし、連絡時点ではまだレバレッジ制限は解除されておらず、もう少し時間がかかる。
まとめ
XMのレバレッジ888倍の活用法をはじめ、レバレッジ制限がかかったときの対応方法についても述べてきた。
888倍というのは、国内業者の25倍に慣れた人にとっては、最初は慎重にならざるをえないが、このハイレバレッジは海外FX業者の強みのひとつでもあるので、是非有効活用してもらいたいところだ。