海外FX業者は、優良なものからそうでないもの、中には劣悪な財務状況を隠して営業をしていたり、もっとひどいものになると、最初から顧客を騙す詐欺目的で設立された会社が存在したり、と実に様々だ。
ここでは、評判の悪い会社、SCAM業者と認定されている詐欺ブローカー、を具体名をあげて紹介していく。
悪評の会社での口座開設を避けることはもちろん、少しでも優良な会社を見極められる目を持つことも大切である。
海外FXには詐欺業者が僅かだが存在する
残念ながら安全でない危険な海外FX業者は存在する。
それは、真っ当な運営を行っていたにも関わらず、スイスフランショック、2020年のコロナウィルスショックのような暴落での補填で経営が傾いたり、経営戦略上の誤りで、会社が赤字になってしまう例もあるが、それ以外にも気を付けなければいけないものがある。
それは、最初から詐欺目的で設立されたFX会社というものだ。
海外ではたまにそういった会社が出てくる。会社の体裁を装って、トレーダーの資金を集めるだけ集め、突然バックレて姿をくらませてしまうというもの。
仮に日本国内であれば対処できても、海外であれば、膨大な時間と手間を費やしてしまう。お金をだまし取られた上に、余計な時間や手間をかけることは何としても避けなければいけない。
ForexPeaceArmyで詐欺認定会社を探す
ForexPeaceArmyは、(フォレックスピースアーミー、以下FPA)は世界で一番大きいのFX会社口コミサイトだ。
2005年にDmitri Chavkerov氏によって開設されたサイトで世界各国からのアクセスがあり、評判、評価、口コミからトラブル事例、詐欺業者と思われる会社、出金遅れなども分かるようになっている。
2005年開設当時は、まだまだ詐欺業者も多く、たくさんの人が手を焼いている状態だったが、そんな中登場したFPAは世界中のトレーダーの真の声が聞けるとしてまたたく間に人気サイトとなったのだ。
・世界中のリアルな口コミが多い
日本人だけでなく外国人の口コミ・評判の書き込みが多いので、5ちゃんねるやツイッター、からは得られないリアルな真実の評価を見ること可能だ。
海外のトレーダーの中には、プロ、専業も多いので、参考になる意見も多い。
・詐欺業者はSCAM判定されていて見やすい
評価は5段階に分かれているが、特に悪評が多かったり、評判の悪い会社については独自基準に基づいて「SCAM」判定が下されているが、一目で分かるようになっているので、悪徳業者を避ける一つの基準として便利だろう。
・なりすまし、サクラ行為対策が万全
ForexPeaceArmyは影響力の大きいサイトのため、FX業者がトレーダーを装って良い評価や評判など嘘の口コミを書こうとする事例があるが、サイトの管理体制がしっかりしているため、すぐに削除される。なりすましができず、さくら行為ができないので、サイトの信ぴょう性が非常に高いのだ。
FPAに記載のある会社で、SCAM判定がされている会社は利用口座からは外した方がいい。
危険なFX業者
ここでは、今までに詐欺だといわれてきたり、その疑いをかけられたブローカーを記していく。
FXDD
NFA(全米先物業協会)ではFXDDが顧客の取引に介入し意図的なスリッページで決済操作を行ったとして罰金命令を下している。また、マルタで規則違反を犯したことにより、マルタ金融庁から罰金命令がなされている。FOREX PEACE ARMYでは、SCAM判定は出ていないものの、「注意を要する」評価を出しているので避けたほうがいいだろう。
IronFX
中國では出金拒否に絡んで暴動が起きてニュースに取り上げられたほど。日本でも以前撤退した際は、強制決済を強引に行い、多くのトレーダーに多額の損失を与えた。
再度日本に参入したが、かつてのイメージもあり、評価は低いままである。
あまりのトラブルの多さにライセンス元のキプロス証券取引委員会が実態調査を行い、罰金命令を下した前歴もあるので十分に気を付けるべき業者だ。かつて日本国内で「サタンプロジェクト」という詐欺行為も話題になったが、その入金業者もIronFXであった。
HighTradeFX
モルディブ政府認可と書かれているものの、ライセンス詳細の記載がない。モルディブ金融監督局(MMA)では、ハイトレードFX社のライセンス記載がないことから、ライセンス取り消しか元々取得していないと推測される。
Instaforex.com
一部では「スペリのインスタ」と揶揄されるほど、すべり(スリッページ)で、約定拒否を行う海外FX業者とされる。
出金拒否のクレームも多数。日本語対応しておらず、FPAでも詐欺判定が出ているので、インスタフォレックスで口座開設するべきではない。
YouTradeFX
モーリシャスに拠点をおく。スペックは悪くないものの複数の出金トラブルの報告あり。海外の口コミサイトFOREXPEACEARMYでも「詐欺業者認定」を受けている。
Dinamic Trade
損失を負担する「リスクフリー口座」がウリのダイナミックトレードはオーストラリアのASICライセンスを取得しているといっているが、実際には取得しておらず虚偽の可能性があるので注意が必要だ。
SEVENFX
セーシャル拠点の業者。以前はSARAH SEVENFXの社名で運営されていたが、無ライセンス状態で運営を継続していた模様。最近はウェブサイトにもアクセスできず、営業停止の可能性も。
OptionRally.com
バイナリーのサービスを行っているブローカー。カナダのブリティッシュコロンビア州金融当局が、違法な電話勧誘を行っているとして警告を出している。2015年11月でサービス停止。
trade12.com
トレード12は2014年に設立されたマーシャルに本社を持つ業者。
ニュージーランド、カザフスタン、南アフリカなど複数国の多くのユーザーからトラブルの報告が相次いでいる。日本語サイトも用意されているが、翻訳機でそのまま訳したような不自然な言葉が目立つ。
FXbinary
バイナリー業者。日本人向けサービスを行っているが、金融ライセンスがなく、複数の出金トラブル報告あり。出金手数料が高く、出金スピードも遅い。
GSTrade
スプレッドの狭さが特徴だが、ウェブサイトには本社住所が記載されておらず、ライセンスも書かれていない。信託保全はされているとあるだけで、具体的な金融機関名もあげられていない。
その他にも
GAINSY,GCI Financial,GENETRADE,GKFX,GKFX PRIME,GL Speed FX,GLOBE PRO ,GQ FX,INSTANTRADE,Brilliant one Forex(現EARNFOREX),BSTrading,CFD1000,ForexExpress,TritonFxといった会社は注意したほうがいいだろう。
既に閉鎖された会社として GALAXY Markets,GALLANT CAPITAL MARKETS, Gold Clearing FX,Gold Pegasus Forex,iGaitame,Infinity Spaceといった名前もある。
ライセンスの関係から危険と言われてきた優良会社
gemforex、is6.com
この2社は逆のパターンでしっかりと営業していたにもかかわらず、ライセンスがなかったことから、危ないブローカーなどといわれてきた会社だ。
それもライセンス申請中の段階から営業しているので、ライセンスがないことを突っ込まれていたのだ。ゲムフォレックスについては、2019年6月に無事にライセンスを取得でき、経営も安定しており、現在一番勢いのある会社といってもいい。
is6comについても、無事に金融ライセンスを取得して「is6fx」という名称に改められた。
出金申請についても、しっかりと応じており悪い噂も聞かない。
悪評に晒された事例のある優良業者
XM、FBS、Axiory、LAND-FX、TitanFX、FXGT
上記の会社については、管理人が自ら出金を行って問題ないことを確認している。
一部では否定的なコメントもあるようだが、実際に出金できているので正しい手続きを踏めばお金は引き出せるので、不安を感じずに利用しても大丈夫だ。
危険性のない安全な業者と取引するために知っておきたいこと
もちろんトレードする以上は、少しでも安全な信頼のおける会社で行いたいと考えるのは自然なことだ。そういった会社を選ぶポイントとしては下記の2点があげられる。
1、金融ライセンスを所持していること
まず、金融ライセンスを所持しているかどうか、で判断することだ。最初から騙すことを目的としている会社であれば、わざわざライセンスを取る手間はかけないからだ。
もちろん金融ライセンスの取得難易度にも差はある。
しかし、ライセンス自体は難易度こそ差があれど、ライセンスそのものに価値の差はないわけで、最初は「所持しているか、いないか」の判断で良いと思われる。
事実、海外でのトラブルもライセンスなしの会社での取引が圧倒的に多かったという事実がある。
・海外FXの金融ライセンスはどうやって調べられる?
中には、取得しているといいつつ、取得していない会社。取り消されたのにもかかわらず、そのままウェブサイトに記載している業者もある。
本当に間違いなく取得されているのかを確認するには、そのライセンスを発行している各国の金融庁や金融規制当局の情報を確認するのが確実だ。
電話やメールでの問い合わせは言語の壁があって難しいが、ホームページであれば翻訳も容易だし、検索もできるので、その国の言葉が使えないことはそれほどハンデにはならない。
・海外FX業者は日本の金融庁に登録する必要がない
国内FX業者は金融庁への業者登録が義務だが、海外FX業者は日本で登録する義務がない。
つまり、日本の金融庁に業者登録されていない海外FX業者だとしても、海外の金融規制当局で金融ライセンスを取得していれば安全性、信頼性では問題ない。
・海外FX業者が日本で業者登録しない訳は?
海外FX業者は海外のサービス提供であることから日本国内で業者登録の義務はない。
もちろん業者登録することは可能だが、それでも、ほぼ全ての海外FX業者は日本での業者登録を行わない。これには明確な理由がある。
それは、日本で業者登録を行うと国内のレバレッジ規制に従わなければいけないからだ。
日本の業者はレバレッジ規制によって最大25倍に制限されており、さらに10倍にまで制限しようという動きも出ている。
それに対して、海外FXではレバレッジ規制がない。
海外FXではFBSの1000倍、XMの888倍を筆頭として、レバレッジ最大400~500倍としている会社が多く、資金効率が高いことがメリットとなっている。
このメリットを売りにすることで顧客を獲得できるので、あえて国内での登録を行わないのだ。
2、分別管理・信託保全が導入されていること
詐欺ではない真っ当な会社であっても、倒産するケースはゼロではない。もし資金を口座に預けたまま、海外FX業者が倒産してしまった場合、その資金がどうなるかも知っておきたい。
ここででてくるのが、分別管理と信託保全だ。
分別管理は、会社資金と顧客資金を別々に管理することで、信託保全は、会社が倒産した場合についている金銭保障のことをいう。
・「分別管理」を行っている海外FX業者を選ぶ
「分別管理」とは、トレーダーが口座に預けている資金と海外FX業者が最初から持っている経営資金とを混ぜないように、分別管理専用の銀行口座で管理し、顧客の資金がFX取引以外で流用されないようにするものだ。
XMではバークレイズ銀行での分別管理を行っており、AXIORYプライスウオーターハウスクーパースが分別管理口座を監査していて、それぞれが徹底した分別管理をしているといえる。
・「信託保全」を導入している業者はより安全
日本国内FX業者は信託保全の導入が義務だが、海外FXは管理下にないので義務ではない。
現時点ではAXIORY、TITANFXが信託保全を導入している。
危ないFX会社は日本国内にも・・
海外FX業者だけが危ない、やばい会社だと思いがちだが実は日本国内の会社でも危ないFX会社は普通に存在するのだ。
・くにやすFX(旧社名:国泰キャピタル)
くにやすFXは、顧客の資金と会社の資金を分別管理を行わずに行政処分が下されている。
現在は外国為替証拠金取引業務をフォレックスフラウン社に譲渡して撤退している。
・新東京シティ証券
新東京シティ証券は、顧客の資金と会社の資金を分別管理しておらず処分が下されている。
・エース交易
エース交易は3回も行政処分を受けたFX業者だ。現在は名前をEVOLUTION JAPANに変えて営業している。
・フェニックス証券
フェニックス証券は2回も行政処分を受けている。信用という点では著しくマイナスだ。
このように是正勧告を受ける国内FX会社は普通に存在する。
グローバルに展開する海外FX業者の方がむしろ安心して利用できるといえるだろう。
海外FXの詐欺業者まとめ
海外FXの詐欺業者というものがごく一部で存在するのは事実だ。それでも以前と比較すると、正しい情報が浸透してきたことにより、最初から騙すことが目的の危険な詐欺ブローカーの数は段違いに減ってきている。
また自らのトレードが規約違反のために出金拒否されているにもかかわらず、詐欺業者だとSNSで拡散する情弱トレーダーも存在する。
少なくともライセンスを持ち、しっかりした運営を心がけている会社の方が圧倒的多数なのだから、正しい情報を見抜いてくれぐれも間違った業者での口座開設や入金などは行わないように心がけよう。